つみたてNISAやIDECO、企業型確定拠出型年金(企業型DC)などで投資をするにあたり、米国株式のインデックスファンドに投資をしよう!と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
米国株式の成長率は、過去から現在において高いパフォーマンスを出しており、ここ直近(2021年)の米国株式は特に、コロナや量的金融緩和の影響により、恐ろしいほど強いパフォーマンスを叩き出しましたしね。
米国株式のインデックスファンドで代表的なものは、「S&P500」(VOO)と「全米株式」(VTI)ですが、各インデックスファンドの運用利回りを見ても正直どっちが良いか分からない、ネットで調べてもいまいちどっちが良いか分からないといった人も多いと思います。
そのため、今回は、代表的な米国株式の「S&P500」(VOO)と「全米株式」(VTI)の特徴や違い、比較、また、おすすめはどっちか、その他、両方買っても良いかというところをご紹介していきたいと思います!
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S&P500(VOO)と全米株式インデックスファンド(VTI)の特徴や違い(比較)
「S&P500」(VOO)とは?特徴は?
「S&P500」とは、米国株式市場の動向を示す代表的な株価指数の一つであり、S&P Dow Jones Indices LLCという会社により算出された指数であるため、S&P500と呼ばれています。
米国株式の中でも代表的な/主要な500銘柄を対象としているのが特徴で、時価総額加重平均型株価指数となっています。
S&P500のインデックスファンドは、このS&P500に連動する投資成果を目指すファンドです。
代表的な500銘柄と言えども、この500銘柄だけで米国市場の7~8割ほどをカバーしているため十分とも言えます。
なお、一部の中小型株は含まれていないため、それらの中小型株が成長しているときには恩恵を受けることはできません。(S&P500の選定基準に達すると組み込まれる可能性はあります。)
「全米株式インデックスファンド」(VTI)とは?特徴は?
「全米株式インデックスファンド」とは、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を通じ、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指すファンドです。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスとは、Center for Research in Security Pricesが開発した株価指数の一つであり、米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%(大型株~小型株の約4000銘柄)をカバーしているのが特徴で、時価総額加重平均型株価指数となっています。
米国の株式市場全体に幅広く投資することができます。
中小型株も含まれているため、中小型株が成長している際にしっかりと恩恵を受けることができ取りこぼしがありません。
なお、中小型株には成長の見込めないものも一定数存在します。
S&P500(VOO)と全米株式インデックスファンド(VTI)違い/比較(まとめ)
ファンド名 | 指数 | 指数の特徴 | 運用コスト | 運用利回り |
S&P500 | S&P500 | ・500銘柄(米国株式市場の約8割) ・時価総額加重平均型株価指数 | 下より安い | 下と大差なし |
全米株式インデックスファンド | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | ・約4000銘柄(米国株式市場で投資可能な銘柄ほぼ全て) ・時価総額加重平均型株価指数 | 上より高い | 上と大差なし |
※国や銘柄、それらの割合、また、運用コストや運用利回りについては、変わっている可能性があります。
S&P500と全米株式インデックスファンドのどっちがおすすめ?
どちらかと言えば、運用コストが低い「S&P500」をおすすめします。
理由は、S&P500と全米株式インデックスファンドのチャートを重ねてみても、振れ幅(値動き)にほとんど違いがなく重なって動いています。
また、運用利回りは、その年によって、S&P500が少し上だったり、全米株式インデックスファンドが少し上だったりで、数十年単位で見てしまえばあまり利回りに差はありません。
因みに、S&P500と全米株式インデックスファンドの運用利回りが年によって若干異なる理由としては、米国全体の景気が良い年や中小型株の急激な成長がある年は、若干ではありますが全米株式インデックスファンドの方がパフォーマンスが良くなるときが多く、逆にそこまで景気が良くない年や中小型株の成長がない年は、若干S&P500の方がパフォーマンスが良くなるときが多いからです。
内需の影響を受けやすい中小型株と内需の影響を受けにくい大型株で違いがあるということですね。
直近だと、中小型株であったテスラの大躍進があり、テスラ株をS&P500が採用したのは2020年12月からでしたので、2020年12月以前から成長の恩恵を完全に享受できた全米株式インデックスファンドの方が有利でしたね。
IT産業の成長・発展やEV車へのトレンド転換などを踏まえると、今後もそのような中小型株の成長や発展があるかもしれません。(淘汰される中小型株も多くあるとは思いますが…。)
正直、長期的に見れば大差ないレベルだと思いますので、好きな方を選んで良いと思います。
中小型株にも期待している!と思うのであれば全米株式インデックスファンド、比較的大きな企業だけで良いかなと思う順張り思考の方はS&P500といった感じでシンプルに決断するのもありだと思ってます。
S&P500と全米株式インデックスファンド両方買うのはあり?
どちらか一つに絞った方が賢明であると考えます。
前の項目でも記載したとおり、S&P500と全米株式インデックスファンドのチャートを重ねてみても、振れ幅(値動き)にほとんど違いがなく重なって動いています。
投資信託を始める際、「投資にはリスクがあります」という言葉をよく耳にすると思いますが、ここでいうリスクとは、「価格の振れ幅(値動き)」を指すことが多いです。
この二つを両方買ったとしても、上述のとおり、「価格の振れ幅(値動き)」はほぼ同じなので、リスクの分散という点においては期待される効果は非常に薄いものと考えます。
そのため、私個人としては、買うにしても両方の購入はおすすめできません。
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おわりに
今回は、S&P500と全米株式インデックスファンドの二つをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
私自身、購入する際、めちゃくちゃ調べました。
私がつみたてNISAを始めたころは、直近の利回りだけみると全米株式インデックスファンドの方が良く、運用コストだけでS&P500が勧められているのはなぜだろう、この利回りが今後も同様に続いていったら全米株式インデックスファンドの方が良いのでは?とか疑問に思っていたりもしたのですが、年によって運用利回りは若干変わり、長期的には大差ないであろうという根拠を知ることができたため、結局S&P500の購入の決断をすることができました。
投資は自己責任ということで、最終的には自己の判断となるかと思いますが、どちらを買おうか迷っている方の助けとなれば幸いです。
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